読んで味わう 伊那谷の昆虫食文化

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県上伊那地域振興局が発行した本「信州伊那谷のおいしい昆虫」

県上伊那地域振興局は、天竜川のザザムシをはじめとする上伊那地方の昆虫食文化に関する本「信州伊那谷のおいしい昆虫」を発行した。蜂の子、イナゴ、蚕のさなぎなどを含めた昆虫5種のおいしさを紹介。それぞれの成り立ちやあらまし、文化が根付いた理由も取り上げている。上伊那の8市町村や小中高校、大学、公立図書館に配布。担い手が減る中、子どもたちや若い世代にも読んでもらいたい考えだ。

振興局は昨年度、地元や東京・銀座NAGANOでシンポジウムやイベントを開くなどして昆虫食文化を発信。本は一連の事業の集大成として発行した。地域の担い手や愛好者団体、有識者らに執筆を依頼。振興局職員が編集やコラムなどを手掛けた。

蜂の子の執筆は伊那市地蜂愛好会が担当し、地蜂(クロスズメバチ)の生態や巣の採取方法を詳しく解説。目印を付けた餌を働き蜂に持たせて巣まで追いつめていく「蜂追い」(スガレ追い)の醍醐味を伝えている。

上伊那固有の食文化とされるザザムシ(トビゲラなどの幼虫の総称)は、ベテラン漁師3人のインタビュー記事を掲載。漁を始めたきっかけや魅力、後継者を増やすための方策を語っている。ざざ虫研究家の牧田豊さん=伊那市=は「さざ虫食は世界でも極めて珍しい伊那にしかない文化」とつづり、「私たち伊那人が誇るべき文化」と提言している。

A5判フルカラー、163ページ。1000部作成した。振興局企画振興課は「読み応えある1冊。伊那谷に根付いた昆虫食文化をより深く知ってもらい、関心を高めてもらえれば」と話している。希望者には無料で配布する。問い合わせは同課(電話0265・76・6801)へ。

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