「歴史文化基本構想」策定へ 伊那市教委

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伊那市教育委員会は今年度、文化財の保存・活用に関する指針となる「歴史文化基本構想」を策定する。文化財保護のマスタープランとして周辺環境を含めた総合的な文化財の保存・活用を進めるとともに、文化財を生かした地域づくりにつなげる狙い。市教委6月定例会で策定委員会の設置を決め、近く初会合を開いて本格的な検討を始める方針だ。

構想は、近年の過疎化や少子高齢化による人口減少などに伴い、これまで文化財を育み、支えてきた地域の変化により文化財の継承が困難になってきている状況を踏まえて策定。地域に存在する文化財を指定、未指定にかかわらず幅広く捉え、適切な継承につなげる。

同市では新たな観光資源として江戸時代に活躍した高遠藩ゆかりの石の職人集団「高遠石工」の優れた作品に着目、内外に発信する取り組みを始めている。一方、中尾歌舞伎など無形文化財をめぐっては後継者不足といった課題もある。市教委ではこうした現状を踏まえ、文化財を市民共有の財産として改めて見直し、保存・活用を図っていきたい考えだ。

策定委は学識経験者や市文化財審議委員会委員など15人以内で組織。構想には地域の歴史文化の特徴、文化財把握の方針、文化財の保存・活用の基本的方針、保存活用(管理)計画の考え方、文化財の保存・活用を推進するための体制整備の方針などを盛り込む予定で、今後3~4回ほど会合を開き、今年度中の策定を目指す。

市教委生涯学習課によると、市内の指定文化財は国指定7件、県指定7件、市指定130件の計144件。うち無形文化財は県指定2件、市指定9件の計11件。

同課は「文化財については文化財保護条例により指定や現状変更の規制、届け出義務などおおまかな保護内容の規定があるが、具体的な保存方法や活用方法までは規定されていない」とし、「文化財を活用した地域振興を盛り込みながら構想を策定したい」と話している。

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