2019年07月12日付

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米国と中国の貿易摩擦は、着地点が見えない状態のまま1年が経過した。2大経済大国による貿易問題の激化は世界経済に先行きの不透明感をもたらし、国内でも製造業を中心とした景況感の悪化が色濃くなっている▼帝国データバンクが発表した6月の景気動向調査では国内企業の景況感を示す景気動向指数(DI)が前月を0・3ポイント下回り、7カ月連続で悪化。グローバル化が進む現代、大国同士の争いによる経済への悪影響は避けられない状況だ▼県内の製造業に目を向けると、駒ケ根市が6月に発表した景気動向調査では昨年11月の前回調査時から業況DIが35・4ポイント悪化。岡谷市での調査でも昨年10月からの半年間で32・0ポイント低下している。米中貿易摩擦を背景とした受注量の落ち込みを訴える企業が目立つそうだ▼岡谷市で製造業を営む男性は取材に「今年に入って仕事が落ち込んできた。こういう状況で10月から消費税率を上げてしまって大丈夫なのか」と胸の内を吐露する。市内では多くの企業が共有する課題といい、今後の展開を見据えた経済政策の必要性を指摘する▼経済の先行きを見通す上で日本が輸出規制の強化を突きつける韓国との関係も懸念材料だ。国内への影響は限定的とする見方もあるが、中小企業の経営にも配慮した戦略があるのか。国には米中貿易摩擦への対応と共に、二手三手先を読んだ慎重なかじ取りを求めたい。

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