2019年8月16日付

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ドン、ドドン―。諏訪湖周辺で生まれ育った自分にとって、お盆の“音”と言えばこれである。諏訪湖祭湖上花火大会に岡谷太鼓まつり。尺玉や水上スターマインの轟音、300人揃い打ちの鼓動は五臓六腑まで響いてくる▼諏訪市での勤務が長かったこともあり、数えると、花火の取材には13年関わった。印象に残るのは2010年の建て御柱をイメージした花火。4本の光の柱が少しずつ角度を上げて夜空に立ち上がり、大観衆からは「ヨイサ、ヨイサ」の掛け声。花火と御柱があるこの地域を誇りに思った▼ドンは太鼓の音、ピチャは川で跳ねる魚の音という。伊那市の東春近と西春近をつなぐ天竜川・殿島橋でかつて行われていた「春近どんぴちゃ祭り」。地区の境界線をかけ、橋の上で繰り広げる東西対抗綱引き陣取り合戦が名物だったと聞く。06年7月の豪雨災害で橋が崩れたため途絶えた▼どんぴちゃの流れをくむ「夏フェス」が17日、付け替えられた橋で開かれる。近くの春富中学校の3年生が当時の関係者や協力企業を訪ね回り、復活させて活気あふれる地域にしたいと準備を進めた。校区内の児童にも参加を呼び掛けた▼05年の合戦を伝える本紙上伊那版では、西が2勝リードし「橋の中央から4間、境界線が寄った」とある。天竜川の魚が驚くほどの熱気であふれ、フェス継続に向けたエネルギーや郷土愛が醸成されることも期待したい。

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