岡村菊叟との関係探る 伊那で井月さんまつり

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講演から井月が生きた時代を考えた井月さんまつり

第7回千両千両井月さんまつり(井上井月顕彰会など主催)が8月31日、伊那市のいなっせで開かれた。今年は「井月さんが生きた『夜明け前』の時代」がテーマで、約130人が講演を聴講した。参加者は島崎藤村の『夜明け前』で描かれた時代の検証を通して同じ頃伊那谷を放浪した井月に迫り、併せて、高遠藩家老の岡村菊叟(きくそう)と井月の関係を探った。

「井月さんと菊叟」をテーマとした特集1では、元高遠町歴史博物館館長の北原紀孝さんが「内藤高遠藩と岡村菊叟を探る」の演題で講演。高遠藩がさまざまな方面で活躍する人物を輩出した背景に、感性を磨く自然が高遠にあったことを紹介。藩の要職にあった菊叟の業績としては産業の発達への貢献を挙げ、「藩の財政が困窮していた時期に経済的な立て直しをした」と述べた。

井月顕彰会理事で高遠ぶらり制作委員会の諸田和幸さんは「高遠藩の暮らしからうかがう井月と菊叟、そして明治へ」のテーマで演台に立ち、菊叟と井月が出会った頃の高遠を、古地図などを使って想像。菊叟と井月が出会ったとされる1863年が、同藩の産物会所設立令から30年ほどたっていることを示して、「このときの菊叟は隠居していたのかもしれない」と推測した。

特集2の「幕末維新の文学と真実」では、日本史学者の高木俊輔さんの講演「島崎藤村『夜明け前』と『大黒屋日記』」を聞いた。

いなっせでは井月さんまつりの関連イベント「井月の名筆&書道展」を1日まで開催。第28回信州伊那井月俳句大会は1日、俳句大会実行委員会の主催で行われる。

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