上條信彦弘前大准教授に決まる 尖石縄文文化賞

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茅野市は20日、今年度の第20回宮坂英弌記念「尖石縄文文化賞」に、松本市出身で弘前大学人文社会科学部准教授の上條信彦さん(40)=青森県弘前市=に決まったと発表した。全国各地の縄文時代の遺跡で見つかった石臼、すり石や、その石器に残されている傷と、付着している微量の木の実の粉(でんぷん)を調査、研究。植物を加工する石器の地域性や使い方を探求するなど、広範囲にわたって縄文時代の食料の加工技術を検証したことが評価された。

上條さんは大学時代から「縄文時代の食料の加工と繁栄」について着目。縄文人が、苦味のあるドングリやクリの実などをいかに工夫して食べたか研究を始め数万点を調査した。顕微鏡で傷やでんぷんを調べるなどして、1万年あったとされる縄文時代を細分化した時代と、地域ごとの石臼、すり石の使われ方などを体系化した。著書「縄文時代における脱殻・粉砕技術の研究」(2015年)にまとめてもいる。

上條さんは取材に「脱殻・粉砕は縄文人の知恵」とし、海外の世界的な遺跡とも比較調査し「縄文時代の技術のすごさを伝えていければ」とする。受賞について上條さんは「長野県で有名な考古学者を冠した賞をいただきありがたい。賞を糧に研究、研さんを積み、縄文時代の生活の実態を明らかにしていきたい」と話す。

賞には個人・団体から11件の応募があった。20日、今井敦市長に答申した選考委員会の小林達雄委員長は「(上條さんは)北海道から九州まで石臼とすり石の使い方を極めようとした。全身全霊をもって新しい分野を開拓したことを高く評価する」と語った。

上條さんはこれまでの受賞者で最年少。授賞式は10月12日午前10時30分から市尖石縄文考古館で開かれる。

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