滝之湯堰で学習会 堰の役割と住民の思い理解

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両角副理事長(右)の案内で滝之湯堰沿いを歩く参加者たち

坂本養川(1736~1809年)が江戸時代に切り開いた茅野市の滝之湯堰(せぎ)と大河原堰が「世界かんがい施設遺産」に登録されてから3周年を迎えた8日、滝之湯堰沿いを歩く学習会が開かれた。市内外から約25人が参加して農業用水路としての堰の役割を学び、伝統を受け継ぎ、大切に管理する地域住民の思いに理解を深めた。

同市のNPO法人「調和の響きエコツーリズムネットワーク」(近藤日佐子理事長)が今年度7回開く学習会「中山間地域における地域資源の森林と堰の利活用―世界かんがい施設遺産 大河原堰、滝之湯堰から学ぶ」の5回目で、世界かんがい施設遺産登録日(2016年11月8日)を記念してフィールドワークを実施した。

参加者は30~80代の都内在住者や別荘利用者、市民ら。同市豊平の尖石縄文考古館近くを流れる滝之湯堰右岸の坂本養川像前に集合し、滝之湯堰土地改良区副理事長の両角直文さん(63)の案内で上流に向かって堰沿いなどを約5キロ歩いた。途中には堰からの分水施設が複数あり、八ケ岳山麓の村々に水を回す昔ながらの仕組みも見学した。

都内から参加した会社員の菅原亮児さん(41)と銭谷公太さん(37)は「整備され今も大切に使われている。堰が地域の皆さんの命と生活を守ってきたと感じた」と話した。講師を務めた元大河原堰土地改良区総代の五味省七さん(87)は「米作りに欠かせない堰は防火や防災にも関わっている。立派な人だった養川さんを通じて郷土愛を育んでほしい」と期待した。

両角さんによると、遺産登録以降、市内外から堰の見学やガイドの依頼が寄せられるようになった。次回の学習会は13日に市ゆいわーく茅野で開き、これまでを振り返る。最終回は来年2月にシンポジウムとパネルディスカッションを行う計画という。

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