災害時は自助と連携が大切 岡谷市でシンポ

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2006年7月の豪雨災害で自らの経験、教訓を語るパネリスト

2006年7月の豪雨災害で自らの経験、教訓を語るパネリスト

岡谷市をはじめ県内各地に甚大な被害をもたらした2006年7月の豪雨災害から10年の節目を迎え、諏訪地方6市町村と諏訪広域連合は9日、災害の記憶と教訓を後世に伝えるシンポジウムを岡谷市のカノラホールで開いた。災害を振り返り、当時を知る市民らをパネリストにした公開討論会を実施。参加した約800人が、自らの命を守る備えや住民同士の連携強化について認識を深めた。

公開討論では、県建設部参事兼砂防課長の蒲原潤一さん、岡谷市民病院外科部長の澤野紳二さん、市消防団長の矢島進さん、災害に強い森林づくりに取り組む西山里山の会の会長で06年に被害が大きかった花岡区の区長を務めた小口ひろ明さん、同年の市赤十字奉仕団委員長を務めた宮坂みや子さん、災害当時の総務部長で元副市長の中田富雄さんの6人が体験を基に教訓を伝えた。

パネリストからは「各機関の連絡体制が十分ではなかった」(澤野さん)「区、消防団、自主防災組織の連携が大事」(矢島さん)、「自助の心を持ち、地域のルールを守り、心の備えを」(小口さん)、「自分の身は自分で守ることが大前提」(中田さん)などの意見が出された。

コーディネーターを務めた信州大学地域防災減災センター長の菊池聡人文学部教授は、パネリストの発言を基に「自助の大切さ」と「連携を取る難しさと有効性」を切り口に議論を深めた。宮坂さんは「日ごろの家族の会話の中で災害時に避難する場所を確認するようにしている」と日ごろの心掛けを紹介。菊池教授は「行政だけに頼るのではなく、隣近所で互いに助け合う『互助』、『共助』の取り組みを進めるべき」と指摘。先進的な取り組みに関連して蒲原さんは「互助、共助の精神を育むには、地域の団結力が大事」とし、「御柱祭が地域の団結力向上につながっている」とまとめた。

最後に今井竜五市長が「地域住民、地域の組織、団体、行政が顔の見える関係づくりを大切にし、災害に強いまちづくりにつなげたい」と決意を示した。

菊池教授の講演、災害の記録映像の放映、空撮による土石流発生地の現在の状況報告、砂防事業の伸展状況の報告もあった。屋外では災害を疑似体験するコーナーなどが設けられた。

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