2020年1月25日付

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頭の回転が鈍ったと感じてはいたが、まさかこれほどとは。新聞を開き、軽い気持ちで大学センター試験に挑んであきれ返った。出題の文章を理解するのもやっとで、解答欄には見知らぬ用語も。「試験は学生の本分。頑張れ」などと無責任な励ましをどの口が言ったものか▼そもそも今の子どもたちが得ている知識は、ひと昔前とは全く違うということを遅まきながら実感できた。研究の進展、社会情勢の変化に伴って教科書の内容は様変わりし、操る道具も人との関わり合い方も違ってきた▼気後れも迷いもなく、明確な言葉で主張する若者に対面し、考えがまとまらず言葉選びにも惑うこちらは愚鈍さが際立つばかり。鼻で笑われて立つ瀬もない。かつて先輩もこんな気持ちを味わったのだろうか。否、若者のスピードや感性を拙速、稚拙といさめ導く力量もあった▼ただし今の時代、従来の知識、経験では手に負えない事象が少なくない。子どもがネット上で知り合った人を頼って家出し、性犯罪に巻き込まれもする。詐欺被害も相次ぐ。茅野署富士見町交番の大澤久男所長は講話で「親世代の知識のなさが原因」と強調した▼仕組みや現状を知らなければ、危険性も予防策も分からない。学生時代の試験はまさにこのための訓練だったろう。モノラルとデジタルのはざまでつまずく我が世代、職場でも家庭でも立ち遅れを居直ってはいられない。

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