茅野市に新しい公共交通を 6月に検討会議設立

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茅野市の今井敦市長は5日の市議会3月定例会一般質問で、新しい公共交通の構築に向けて「新地域公共交通検討会議(仮称)」を6月をめどに設立する方針を示した。市民生活を維持する市内全域の公共交通ネットワークを市民やバス・タクシー事業者などと話し合う考えで、既存のバスやタクシーに加え、NPO法人などによる自家用有償旅客運送も「新しい公共交通手段」として検討するという。吉田基之、竹内巧、伊藤勝各氏の質問に答えた。

広大な市域を抱える茅野市では、車社会の到来と利用者の減少で不採算のバス路線が増加。市は今年度7600万円を予算計上して不採算路線を維持しているが、市の財政負担は増加傾向にあるという。免許を返納した高齢者や別荘定住者の足の確保も喫緊の課題に浮上してきた。

今井市長は「市民ニーズに沿った地域公共交通を実現するには、茅野市の地域公共交通を総合的に検討する必要がある。住民生活を維持する持続可能な市内全域の公共交通ネットワークについて協議したい」と語り、「2次、3次交通は産業振興や市民生活において非常に重要な課題。これを改善しなければ、まちづくり全体がうまくいかない。市民全員の力で、総力挙げて解決したい」と力を込めた。

会議の構成は未定だが、市はバス、タクシー運行事業者の理解を得ながら、幅広く関係者に参加を呼び掛けていく考え。実証実験も視野に入れて検討を進めるという。

同市の公共交通対策を巡っては、茅野市・原村地域公共交通活性化協議会があるほか、市議会に「交通弱者の移動手段を考える議員連盟」(14人)がある。また、高齢者の課題を話し合う「地域ケア会議」が今年度、住民主体で移動手段を確保する仕組みを学び、市民活動組織「福祉21茅野」がワーキンググループで具体的な検討を始めた。

市などによると、自家用有償旅客運送はバスやタクシー事業が困難で地域に輸送手段の確保が必要な場合に、道路運送法の登録や安全措置を講じた上で、市町村やNPO法人が自家用車で行う運送サービス。実施するには、地域住民やバス、タクシー事業者などで「地域公共交通会議」を組織し、交通空白地の指定や運賃の設定などの具体的な協議を行い、関係者の合意を図る必要があるという。

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