長崎クルーズ船医療を支援 元諏訪中病の奥医師

LINEで送る
Pocket

元諏訪中央病院(茅野市)医師の奥知久医師(40)=大阪府=が、新型コロナウイルスの集団感染が確認された大型クルーズ船「コスタ・アトランチカ」の乗組員への医療を支援するため、医療支援のNPO法人「ジャパンハート」(東京都)の支援チームの医師として長崎市に入り、4月28日から5月1日まで活動した。クルーズ船近くの指揮本部で診療の流れの構築などに携わり、診療態勢の強化を図った。12~16日に再び、医療支援のため長崎に入る。

奥医師は諏訪地方にもゆかりがある歌手のさだまさしさんが設立し、諏訪中央病院の鎌田實名誉院長らが評議員を務める「風に立つライオン基金」の医療支援事業で、ジャパンハートの協力の下、長崎に派遣された。5月1日までの活動を終えた後、いったん大阪に戻る際に電話での取材に応じた。

奥医師によると、現場の態勢について「派遣される前は漠然とした不安があったが、感染予防策やゾーニングなどは想像していた以上にしっかりされており、医療従事者も安心感のある中で医療を提供していた」という。長崎市内は、大型クルーズ船に関連した目立った混乱や動揺はなく「落ち着いているように感じた」と話した。

一方で「現地の医師は大変優秀だが、人手不足によりかなり疲労がたまっているようだった」とし、医療支援体制を充実させる必要性を指摘。船内の船医や看護師とのコミュニケーションも十分に取れていたというが、人の出入りや物資の出し入れの手続きの複雑さも感じたという。

現地での経験は長野県にも伝え、県内の医療にも生かしたい考え。全国の医療機関で院内感染例が相次いでいる状況を踏まえ、「新型コロナウイルスを広めないために医療従事者自身が感染から身を守るための対応をきちんと習得しておくことが求められる。安心して診療に当たれる環境も大事だ」と話した。

ジャパンハートは18日まで常時、医師1人、看護師2人と事務方やボランティアで構成する支援チームを常駐させ、医療活動を継続する方針。

おすすめ情報

PAGE TOP