コロナ対応の防災強化 富士見町

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災害時の新型コロナウイルス感染を防ぐため、自治体と各地区自主防災組織、さらに住民個々の新たな対策と備えの強化が求められている。富士見町は1日、出水時の避難について、安全な親類や知人宅への避難や車での避難も新たな選択肢に加えた啓発チラシを全戸配布して町民の防災意識を喚起。今月内には各集落の防災会役員を集めて感染症対応の避難所開設訓練も開く予定で、新たな態勢づくりを急いでいる。

県が示した、新型コロナウイルス感染症対策を盛り込んだ「避難所運営マニュアル策定指針」では、新たな避難先として親戚や知人宅、自家用車、旅館、ホテルなども活用。避難所内では各世帯の間隔を2メートルずつ空けたり、1人当たりの生活空間を従来より広げたりするなどで密を避け、感染濃厚接触者の収容場所も確保。設営者の感染防止装備も必需とする。

町の防災危機管理係は「避難のタイミングと手段、避難先など住民個々の状況判断と、地域内の支え合いがこれまで以上に重要になる」として住民に備えの強化を呼び掛け、自主防災組織の支援に力を注ぐ。

6月30日夜には各地区の自主防災会役員の連絡会を開き、避難所開設の初動や感染症対策、運営上の注意点を周知。来月5日までに町内4カ所で避難所開設の実地訓練を行い、今秋の総合防災訓練も地区の避難所開設、運営訓練をメインにする。

各地区の共助を支えるため、町保有の防災資器材や食料の備蓄、発災時の町職員の配置を各地に分散する体制構築も検討に入った。

しかし取り組むべき新たな課題は山積する。避難所に向かわず自宅待機、親類宅、車中など避難先が多様となる住民に、「リアルタイムの防災情報をいかに周知するかが課題」と同係。車中避難者の健康状態への注意も要る。

各地区自主防災会では「現在の避難場所は狭く、ウイルス感染者との住み分けは難しい」「防護服やシールドなど新たに準備しなければならない資器材も多くて頭が痛い」との声が聞かれ、「ウイルス感染防止の必要性について実感が湧かない。どう対処したらいいのか雲をつかむよう」との戸惑いもある。

自主防災の連絡会席上、植松高光総務課長は「新たな対応に負担を感じると思うが、新型コロナウイルスに対しては基本の予防策を確実に実践することが大切。行政が各地域の心配、悩みに寄り添って対策強化を進めたい」と連携を強調した。

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