新たに羽化殻数も メガネサナエ今年度調査

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メガネサナエの羽化殻(右)を採取する福本さん。左はオオヤマトンボの羽化殻

県諏訪地域振興局は15日、県のレッドリストで絶滅危惧種ⅠB類に区分され、県内では諏訪湖だけが確実な生息地とされているトンボ「メガネサナエ」の今年度のモニタリング調査を始めた。昨年度は成虫のみの調査だったが、今年度は新たに羽化殻数の調査を加え、諏訪市、下諏訪町の湖岸で計62個確認した。

メガネサナエは環境省のレッドリストでも絶滅危惧Ⅱ類に区分されており、絶滅の危険性が高い。国内の確実な生息地は諏訪湖のほかに滋賀県の琵琶湖と愛知県の一部のみとなっている。日本トンボ学会員の福本匡志さん(54)によると、幼虫は2~3年間、湖の砂底で生活し、7月ごろに湖岸の木くいなどを上って羽化、流入河川で9月ごろまで繁殖活動を行う。昨年は宮川(希少種保護のため詳しい場所は非公表)で確認した。諏訪湖の総合計画「諏訪湖創生ビジョン」では、生態系保全に向けた取り組みで指標種に指定している。

羽化殻の調査は福本さんと同局環境課職員の2人が諏訪市湖岸通りの桟橋、下諏訪町東赤砂の下諏訪港~一ツ浜公園、岡谷市の岡谷湖畔公園の湖岸で実施した。諏訪市の桟橋では34個、下諏訪町では28個を確認した。2人は桟橋でうつぶせになり、木くいを注意深く調べた。体長4センチでほかのトンボと比べ細長いのが特徴のメガネサナエの羽化殻を見つけて採取した。下諏訪町では羽化の瞬間を確認した。岡谷市では見つからなかった。調査ではオオヤマトンボ、ウチワヤンマ、コフキトンボの羽化殻数も調べた。

この日の結果について福本さんは「メガネサナエが諏訪湖で生息していることは確認できた。数について多い、少ないとは言えないが、今後経年的にデータを蓄積し、分析に役立てたい」と話した。羽化殻調査は7月25日と8月4日も行う。成虫の調査は8月下旬ごろから3回行う。

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