温泉熱発電の可能性探る 諏訪市が実証実験

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諏訪市湖岸通りで始まった温泉熱発電の実証実験。写真中央が廃熱発電システム

諏訪市は4日、同市湖岸通りの温泉源湯「あやめ源湯」で行う温泉熱発電の実証実験を開始した。高温で豊富な湧出量を誇る上諏訪温泉の特長を生かし、再生可能エネルギーの活用を促進する試みで、2021年度に実験結果を検証する。売電収入で給湯契約者の経済的負担を軽減し、契約件数の減少に歯止めをかける手段として可能性を探る考えだ。

あやめ源湯は諏訪署隣の諏訪湖畔に位置し、88度の高温と豊富な湧出量がある。市は温泉熱発電機の開発を手掛ける5社から提案を受け、ヤンマーエネルギーシステム(大阪市)が独自に開発した「廃熱発電システム」(幅2メートル、高さ1.65メートル、奥行き80センチの初号機を採用した。事業費は約1650万円。

同システムは温泉の熱から電気を生み出す仕組み。沸点が低い有機冷媒を温泉熱で加熱して蒸発させ、発生する圧力でタービンを回す「バイナリー発電」を行う。今まで捨てていた少量の熱を活用できるのが利点で、90度の温泉で9キロワットの電力を発電する。

実証実験は1年間。発電機の稼働は午前9時~午後5時の予定。発電した電力は温泉をくみ上げたり、冷却水を循環したりするポンプに使う。市は温泉の湯量や温度、発電量の推移を確認し、機械の性能や費用対効果を検証する。また発電の際に音が発生するため、仮設の防音壁を設置するなど騒音対策を研究する。

温泉熱は24時間安定的に得られるエネルギー。市は実用化した場合、国の再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を活用して売電する考え。高齢者や若者の温泉離れが進む中、温泉熱発で得られる収入で「少しでも負担軽減を図れたら」(市水道局)としている。

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