諏訪湖底、貧酸素状態に 連日の猛暑で

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気温の高い日が続き、諏訪湖は表面と湖底の水温差から湖底付近の水は貧酸素状態となっている=8月27日、諏訪市湖岸通り沖

梅雨明け以降の連日の猛暑で、諏訪湖の湖底近くでは今年も水中の溶存酸素量が欠乏する貧酸素状態となっている。表面と湖底の水温差による比重の違いから表面と湖底の水が混ざりにくくなり、有機物の分解の際に湖底の酸素が消費されて発生する貧酸素。3日のワカサギ投網漁の解禁を前に諏訪湖漁業協同組合も生育に影響が出ないか貧酸素水の広がりに警戒感を強めている。

諏訪地方の諸課題に対し、IoT(モノのインターネット)で解決を目指す産学官連携事業「スワ・スマート・ソサエティ(SSS)5・0」が湖心部で観測し、ホームページ上にほぼリアルタイムで公表している水質データによると、水深5メートル地点の1リットル当たりの溶存酸素量(DO)は8月7日以降連続して0ミリグラムとなっている。魚介類が生存するには1リットル当たり3ミリグラム以上が必要といわれるが、7月29日以降連続して3ミリグラムを下回っている。

実際に舟を定期的に出して湖心などで観測している信州大学理学部付属湖沼高地教育研究センター諏訪臨湖実験所(諏訪市湖岸通り)や県水産試験場諏訪支場(下諏訪町)も貧酸素水塊の発生を確認している。貧酸素水は表面と湖底の水温差が小さくなったり、風などで上下の水が混ざり合うような動きが出てくると解消されやすくなる。

同実験所長の宮原裕一教授によると、今年は7月の長雨で水温が上がらない状態で梅雨が明け、8月に入り一気に気温が上昇したため、「表面と湖底の水が例年よりも混ざりにくくなっている可能性はある」という。水試諏訪支場は貧酸素が常態化する時期が例年よりも1カ月程度遅く、水深3メートルまでは水に溶けた酸素が十分にあるため「特にひどい状況にはない」との見解だ。

2016年7月に発生したワカサギをはじめとする魚類の大量死の原因は特定されていないが、貧酸素水が湖に広がったことが影響したと考えられている。諏訪湖漁協の武居薫組合長は、今年のワカサギの資源量を平年並みとみているが、「貧酸素水の影響は心配している。8月は毎日、ひやひやしながら湖水の状況を注視してきた」と話した。

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