2020年9月3日付

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日本近海のブリは春、南方から列島沿いに北上し、北海道周辺で餌の小魚を食べて栄養を蓄え、再び南方へ戻って産卵する。釣り人は南へ戻る途中のブリを釣る。太平洋側では、この南下と重なる釣りのシーズン入りが遅れている。10年前は10月だったが、今は11月と1カ月も遅い。海水温上昇で、ブリはいつまでも生育適温の北方に留まるからだ▼今年の梅雨は長く大雨が続いた。海水温上昇に伴う大量の水蒸気が長雨につながったとされる。梅雨明け後は一転猛暑となり、高気圧に覆われて危険を感じる暑さが終わらない。脳裏には地球温暖化の文字が浮かび、未来を想像すると不安だ▼スウェーデンの環境学者ヨハン・ロックストローム氏らが2009年に提唱した環境指標に「プラネタリー・バウンダリー(地球の限界)」がある。人間が地球に与える圧力を9項目に分類し、人類が生存できる限界値をそれぞれ示す▼項目は気候変動、海洋酸性化、オゾン層破壊、窒素とリンの循環、淡水利用、土地利用変化、生物多様性の損失、大気エアロゾルの負荷、化学物質汚染。すでに気候変動、生物多様性の損失(種の絶滅)など4項目で限界値を超えた▼米国の環境保護活動家で看護師テリー・スウェリンゲン氏は「私たちは、まるで代わりとなる惑星があるかのような態度で、この惑星に住んでいます」といった。身近にできる環境保全を実践したい。

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