中ア移送のライチョウ家族 順調な育成確認

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放鳥から1カ月たち、生息が確認されたライチョウ家族=10日、中央アルプス(環境省提供)

中央アルプスで国特別天然記念物ライチョウの復活を目指す環境省は11日、この夏に中アに移送した3家族19羽の放鳥から約1カ月がたった生息状況について見解を示した。10日の現地調査で1家族5羽を確認したほか、これまでの目撃情報などを踏まえて3家族は「おおむね順調に生育していると推察される」と報告。生息数を正確に把握していくため、さらなる目撃情報の提供を呼び掛けた。

中アでは2年前、北アルプスから飛来したと推定された雌1羽が半世紀ぶりに目撃され、同省が「繁殖個体群の復活作戦」を計画。今年8月1日に北ア乗鞍岳から3家族を運んで小屋のケージに入れ保護した後、同7日までに放鳥していた。家族には色つきの足輪を着けて生息状況を確認している。

10日の調査では中ア中岳の南東斜面で1家族を見つけた。ほか2家族については、8月19日と25日にライチョウ研究者の中村浩志・信州大名誉教授や一般登山者が目撃。さらに、作戦のきっかけとなった雌が、放鳥した1家族の群れの中にいるところも確認されているという。

直近の調査を担当した同省信越自然環境事務所(長野市)の小林篤専門官は「仮にライチョウを食べる天敵が多い状況であれば放鳥後すぐに捕食される可能性があったが、そういう状況は確認されていないので安心している。ひなはかなり大きくなって捕食されるリスクも低減しているので、このまま生き残ってほしい」と期待した。

ひなの繁殖が可能になる来年に向けて同省は現地調査を続ける。登山者にはライチョウを目撃した際に登山道からの観察にとどめ、日時や場所、足輪などの情報を同事務所(NCO―NAGANO@env.go.jp)まで寄せてほしいと呼び掛けている。

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