2020年9月13日付

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8月の猛暑から一転、朝晩は過ごしやすい季節になってきた。耳を澄ませばそこかしこからセミに取って代わった虫たちの大合唱が聞こえ、頬をくすぐる風がススキの穂をなびかせ秋の訪れを五感で感じさせてくれる▼小学校にとって秋と言えば行事が多い季節。なかでも運動会は一大イベントだ。子供たちは夏休み明けから早々に運動会の準備を始め、前日には総練習と称したリハーサルまで行う熱の入れよう。校庭から聞こえる子供たちの明るい声は、地域を元気づけるカンフル剤だ▼かつて小学校の運動会と言えば秋の忙しい農作業のさなかに住民がこぞって集う地域の行事でもあった。家族ごとシートを広げて重箱に入った手作り弁当を味わうのも楽しみの一つだったが、昭和から平成、令和へと移り変わる中で様変わりしてきた▼暑さを避けて新緑の季節に開く学校も増え、昼食は給食、平日開催のところも。危険な競技を排除し、替わりに「表現」などが増え、順位を競わない学校も。熱中症への気配りから水分補給も欠かせない。なんだか窮屈そうだがこれが現代のスタンダードなのだ▼さらに今年は新型コロナの影響による変化も。接触を伴う競技は可能な限り避け、保護者の参観も入れ替え制。多くの大人が今も運動会の思い出を持つように、今を生きる子供たちにも思い出として残してほしい。そんな関係者の苦心の跡がうかがえる運動会だ。

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