江戸期の駒ケ根の歴史 諏訪さんが書籍に

LINEで送る
Pocket

自費出版した書籍を読む諏訪博さん

駒ケ根市文化財審議会委員の諏訪博さん(73)=同市中央=が、江戸時代の市内の歴史をまとめた書籍「駒ケ根市域の江戸時代知ったかぶり」を自費出版した。上下巻の2冊組で、計約1000ページを10年がかりで執筆した労作。山争いや水争い、繰り返される災害などの物語を記している。

同著は、市立博物館をはじめ市内各地に散らばる古文書の記載を基に、現在の駒ケ根市を構成する江戸時代の村々の特徴や、農民からの年貢の徴収方法の変遷、山間部や河川の境界線争いなど40以上の項目について整理した。また、古文書290点の写真を掲載し、解読文も添えている。

題名に「知ったかぶり」と付けたのは、山争いなどでは当事者の立場によって古文書に記されている内容が異なる場合がしばしばあり、「古文書が必ずしも真実を映し出しているとは言えない」からだという。それでも、同著を通じて一つの歴史事象に関連する複数の古文書を見られるのは、その事象を総合的に捉える機会となっている。

古文書を読む中で、飢饉(ききん)や災害などに直面しても「しなやかかつたくましく生きてきた先人たち」に対する敬意を持つようになった諏訪さん。同著を通じて「多くの人に先人たちの生きざまを知ってもらいたい」と話している。

100部のみの限定出版。市内の書店などで購入可能で、税抜き5000円。市立図書館でも閲覧できる。B5判。

おすすめ情報

PAGE TOP