2020年10月20日付

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国内で網膜色素変性症の患者にiPS細胞から作った視細胞を移植した世界初の手術が成功したと発表された。視野が狭くなったり視力が低下したりし、失明することもある難病。治療を続ける人に希望をもたらす話題になった▼セイコーウオッチが、文字盤を触って時刻を識別する「触読式」の腕時計のデザインを25年ぶりに刷新し、販売を開始した。文字盤のふたを開け、針を触って時刻を確認する仕組みだ。色を見直すなど実用性におしゃれな感じをプラスしているところがいい。当事者からの意見を参考にしたという▼目の不自由な人を支えるのは先進技術だけではない。各地で音訳や点訳のボランティアが人材の養成を進めながら活動している。ソフトパワーが暮らしをサポートしている▼諏訪市内でプレス金型加工の会社を経営する男性は、視覚障がい者であることを周囲に知らせるマークを独自に開発した。ハートマークの中に閉じた目と口を描き、「私は目が見えません」を意味する英語を記した。バッジなどに加工。取り組みが多くの人に知られ「温かく見守る」社会につながることを願っている▼地道な研究に基づいた技術革新や身近な生活からヒントを得た発想。マークを開発した男性は自身が視覚に障がいがあるが周囲の人に理解されにくいと感じてどうにか知らせる方法を考えたという。こうした気付きが日常を豊かにしてくれる。

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