2020年11月13日付

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キャッシュレス化の流れなどで都市部でも増えるATM跡地。金融機関が店舗外に構える数坪の箱型建物だが、跡地に高級食パンや果物ジュースの専門店が出店して話題を集めている▼極狭だが、好立地だ。横浜市のATM跡地へ出店した食パン店は駅から徒歩1分。パンは別の場所で作って店では販売のみ行う。店内に入れる客は1組だけで、狭さが「密」回避に貢献していることも面白い▼長野県内では先月、古民家の再生活用に向けて協議会が発足した。貴重な資源と捉え、地域振興や景観形成に生かそうという動きだ。駅から離れていても、田園や里山の風景、川のせせらぎ、集落の暮らしがすぐそばにある。茅野市内で開業した1棟貸し古民家宿泊事業「ヤマウラステイ」の各施設もそうした場所にある▼市内では古民家の蚕室をアトリエとして蘇らせる活動も始まった。創作・表現で多世代が交流する場を設ける「アトリエももも」が計画。住民を交えて改装し、いつでも立ち寄れて絵や工作、会話を楽しめる場にする。建物には暮らしや生業の知恵と工夫が詰まる。温故知新。作業の過程での気付きも多いことだろう▼太い梁や漆喰の壁。住宅店舗の設計・施工を手掛けるイマージ(同市)の北原享さんは、自然素材のみを使った古民家は「健康住宅」と言う。だから心も安らぐ。古き良き物に新しい命を吹き込み、後世に残す活動を応援したい。

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