伊那市金鳳寺の屋根ふき替え 工事見学会

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かやぶきから銅板ぶきに替えるために組んだ柱を見る見学者ら=金鳳寺2階部分

伊那市富県にある曹洞宗の金鳳寺(山崎智性住職)で本堂の屋根を、カヤから銅板にふき替える工事が進んでいる。22日には、同寺本堂屋根改修委員会が主催する工事見学会が開かれ、大勢の住民が銅板ぶきにするために新たに組み立てた柱やはりを見て回り、屋根に取り付ける銅板へ、各自の名前やメッセージを書き込んで後世へ託した。

金鳳寺は500年以上前、現在の静岡県浜松市にある玖延寺の和尚によって開かれたとされる。寺は過去3回火災に遭い、現在の本堂は1799(寛政11)年の火災後、再建された建物。長くかやぶき屋根で親しまれたが、今回の改修では檀信徒約550戸にアンケートを行い、銅板ぶきに切り替える決定をした。

今年6月に着工。古いカヤを取り除いた後、銅板を貼るための木組みをした。来年5月に完成する見込みで総事業費は約1億4000万円。檀信徒の寄付で賄う。

見学会では、同屋根改修委員会のメンバーで元県文化財保護審議会委員の吉澤政己さん(66)が案内役を務めた。吉澤さんは、焼失3回目の後の1813(文化10)年に完成した本堂の屋根から、当時の大工が図面を引くのに使った木板が見つかったことや、屋根の構造などを説明。「今回の工事では屋根全体に足場を組み、天候に関係なく作業ができるようにしたが、これだけ大掛かりな足場はめったに見られない」とも伝えた。

来場者は見学の後、屋根材の銅板へ「家内安全」などの願いごとと、一家の名前を黒インクで書いて納めた。地元の主婦(66)は「一族9代がお世話になったお寺で感謝している。工事の完成が楽しみ」と期待した。同委員会の牛山清人委員長(78)は「檀信徒の皆さんの協力のおかげで工事ができることに感謝したい」と述べた。見学会は23日も午前10時から開く。

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