辰野安協が来年度末に解散へ 担い手不足で

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辰野町の辰野交通安全協会が、2022年3月末に解散することが11月30日、分かった。人口減少や会員の高齢化を受けた、役員の担い手不足と負担増大が理由。設立から70年余り、上伊那地方市町村の安協では唯一単独での運営を続けてきたが、社会的課題に直面し組織を維持するのが困難となった。同協会で町へ活動継承を要請しており、今年度内にも新組織の立ち上げの検討が始まる見通しだ。

同協会は1948年、伊北安協として設立。52年に現在の辰野安協となり、交通安全啓発や各世代への教育ほか、県公安委員会の委託により伊那署辰野警部交番での運転免許関連の窓口も担うなど、積極的に活動展開してきた。

ただ近年は、会員減少と相まって役員の担い手不足が顕著に。地区ごと10支部の体制に影響が及び、2016年に下辰野の第二支部、18年に上辰野の第一支部が休止状態となった。活動を支える協力金も伸び悩み、徴収実績はピーク時の半額に落ち込んだ。

こうした状況を踏まえ、同協会は支部統合など組織再編を考えたが、「抜本的な解決策となる、担い手不足の解消には結びつかない」と断念。今秋臨時総会を開き、解散の議決に至った。付帯組織の辰野交通少年団についても小学生会員の急速な減少を受け、21年3月での解散を決めた。

今後については、かねて問題を相談してきた町へ本格的な支援を要請。解散までの1年4カ月間を移行期間とし、活動を継承してほしいと訴えた。町は事務局を構える町交通安全推進協議会を中心に、年度内にも検討委員会を設けて協議を始めるという。

免許窓口の処遇も重要課題。同交番における町民の免許更新の利用率は例年約40%で推移し、県内警察機関に置かれた窓口ではトップ級の需要がある。県公安委との調整が必要だが、業務受託できる後継組織が設立されれば、窓口存続の可能性も出てくる。

同安協の新村信幸会長は「担い手不足は時代の流れで仕方ない面もあるが、伝統ある安協を閉じるのは苦渋の決断」とし「交通事故防止の啓発活動は地域安全に不可欠。ぜひ活動をつなげてほしい」と町の対応に期待を込める。

町総務課は「町民の命と安全にかかわる問題。長年活動を支えた皆さんの思いをくみ、後継組織の立ち上げを図りたい」と説明。「まずは複数市町村の支部体制をとる、近隣の安協組織からの情報収集に努める」としている。

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