県内工事8割の契約完了 リニア意見交換会

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リニア中央新幹線事業について話し合った関係市町村長とJR東海との意見交換会=飯田市

リニア中央新幹線事業を進めるJR東海と県内の関係市町村長との意見交換会が14日、飯田市の南信消費生活センターであった。出席したJRの宇野護副社長は、南アルプストンネル工事が静岡工区で未着工になっている問題に触れ、「2027年の開業は難しいが、延長期間は極力短くしたい」と改めて言及する一方、長野県内の延長約53キロ間の工事は「ペースを緩めることなく進める」と述べた。

南アルプストンネル静岡工区は、ルートとなる大井川直下のトンネル掘削で、川の水が地下水として県外へ流出する懸念などがあり、静岡県が工事着手を認めていない。宇野副社長は「現在、国の有識者会議で大井川流域の皆さんの心配解消に向け説明しており、理解を得て着工を目指したい」とした。2027年以降とする開業の具体的な時期は明言を避けた。

長野県内の工事の進ちょく状況は「長野県駅やトンネル工事などの一部を除き、延長ベースで8割を超える工事の契約を済ませた」と報告。伊那谷と木曽谷を貫く中央アルプストンネルは、下伊那郡松川町で工事ヤードの準備に入ったほか、喬木村―飯田市間の天竜川橋梁は、来年1月から天竜川の河川内で準備工事を始める見通しを示した。

南アルプストンネル本線の掘削で出る残土(約300万立方メートル)の受け入れ場所は、伊那谷全域の「約30カ所で協議中」とし、「この1年間に計11カ所が確定し、残土の9割を受け入れてもらえる見込みが立ちそう」と述べた。

このうち、リニア本線の残土を受け入れ、県道改良に使う方針を固めた中川村の宮下健彦村長は「まだ残土の全量の受け入れ先が決まったわけではない。会議ではJR側に伊那谷の地域振興につながる残土の活用を検討してほしいと伝えた」と話した。

会議は県が主催し6回目。飯田下伊那、中川村、南木曽町の首長、県、JR東海の関係者ら約30人が出席した。

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