2020年12月28日付

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「刺身、すし、わさび、むらさきぃ~、珍しくなる近いうち~♪」。レゲエ音楽の歌手ランキン・タクシーさんの楽曲「食べとかなくちゃ、今のうち」の一節。「鼻をくすぐるサンマの香り、マンション気配り両隣。おいしいフードで幸せじんわり、魚屋さんに並んでるうちに~」と続く。人的な海の環境破壊による魚介類の減少をやゆする歌だ▼そのサンマ漁。北海道では今季「今までにない不漁」で始まり、7月の初競りで1キロ4万1040円、店頭価格1匹5980円の過去最高値を記録した。漁獲量は11月に一時増えたが、半世紀ぶりの不漁だった昨年のさらに半減で漁期を終える▼全国さんま棒受網漁業協同組合によると、サンマは低水温の北太平洋に生息。秋から冬に日本近海へ近付く。だが、近年の海水温上昇で日本からより北方へ遠ざかる傾向が強い。小型船では漁に行けない海域で、漁獲量の減少にもつながっている▼菅義偉首相は10月、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすると表明した。国は30年代半ばまでにガソリン車をなくす目標を掲げようとしている。温暖化で上昇した大気の熱を海水が吸収し、極地の氷が解けて海面が上昇していると聞く。新目標に望みをかけたい▼ランキンさんは「開き、メザシ、丸干し、あと何年かで高級料理」と歌う。それを回避し、魚が安定して食べられる環境を未来へつなぎたい。

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