ベトナム戦争と沖縄 石川文洋さんが著書刊行

LINEで送る
Pocket

ベトナム戦争と戦争に深く関わらざるを得なかった沖縄の現実を語る「ベトナム戦争と沖縄」著者の石川文洋さん

ベトナム戦争が激化する4年間、サイゴン(現ホーチミン)に住み、戦場の最前線を駆け抜けた報道写真家・石川文洋さん(82)=諏訪市尾玉町=の著書「ベトナム戦争と沖縄」が、沖縄県宜野湾市の榕樹書林から発行された。戦争終結から45年。「忘れ去られつつあるベトナム戦争と、その戦争に深く関わらざるを得なかった」という、著者の生まれ故郷沖縄の現実を物語る。「戦争の実相と、基地沖縄が戦争にどんな役割をしたかも知ってもらえれば」と話している。

石川さんは1964年26歳のとき毎日映画社を辞め、世界無銭旅行の途中に戦争中のベトナムに行ったことが、その後の人生を大きく変えた。当初はフリーとして、69年から84年までは朝日新聞社カメラマンとしてベトナム戦争を報道した。戦場で小型四輪駆動車を降りた途端、車が地雷に触れて間一髪で助かったこともあった。一方、戦禍に押しつぶされる子どもやお年寄りなど被災者の姿も追い、膨大な記録を重ねた。

本書は戦闘の現状や戦時中に出会った少女の25年後、42年後の笑顔、沖縄を出発する爆撃機や兵士の訓練の様子、小学校の特設授業など写真89点と詳しい解説を収録。

石川さんは、戦争中に南ベトナムから北ベトナムへ行き撮影した唯一のカメラマン。「ベトナム戦争を知らない世代が多くなり、当時の記者は少なくなっている」とし、現在も戦争の悲惨さを発信し続けている。出版に対し「沖縄からの依頼に意義を感じた。あった事に併せ今の沖縄も伝え、今後の望ましい在り方を少しでも多くの人に考えてもらえれば」と話している。

B5判。定価1300円(本体)。問い合わせは同書林(電話098・893・4076)へ。

おすすめ情報

PAGE TOP