2021年1月19日付

LINEで送る
Pocket

どんど焼きが各地で今年も行われた。立ち上る炎には健康や地域の安泰などとともに疫病退散の願いも込められ、やや例年と趣が異なる特別なものになったのではないだろうか▼いろいろなことが予定通りできない中、伝統の催しが続けられることにほっとさせられる。同時に、火には人を和ませる力があるとも感じる。火をともせば闇から解放され、寒さがしのげる。優しい火なら、その揺らめきに心癒やされ、穏やかな気持ちにもなれる▼花火もそう。普通の火とは違うけれど、華やかな大輪の花が開き、一瞬にして散る姿は心を打つ。昨年は、花火が欠かせない夏祭りや主立った大会の中止が相次いだ代わりに、「地域を元気にしたい」「コロナに負けるな」などの思いが詰まった花火が多くの地で打ち上がった。勇気づけられた人も少なくなかっただろう▼火のうちでも、たき火は一段と心温めてくれる存在だ。柔らかな明かりと暖かさに包まれ、素になって語らうひとときが味わえる。駒ケ根市の駒ケ根高原では、たき火を囲んで地域住民と観光客がだんらんする企画も始まった▼一方で、火は突如として牙をむく。悲惨な火災は後を絶たない。昨年12月には佐久市で住宅を全焼し、子ども4人が死亡した。17日にも愛知県で2人の遺体が見つかる住宅火災が起きた。火を使う機会が多く、空気が乾燥する季節はまだ続く。火とは上手に付き合いたい。

おすすめ情報

PAGE TOP