2021年3月13日付

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東日本大震災の被災地では震災後に生まれた子どもたちに災害の記憶をどう伝えるかが課題という。10年という時間は節目ではあっても教訓を引き継ぐ活動に区切りはない。大人たちが語り部となって草の根の取り組みを続けている▼諏訪市教育委員会が宮城県東松島市の小中高生、大学生を諏訪市内に招いた「BOSAIミライ交流」。諏訪市の小中高生と交流し、子どもたち同士で災害について話し合ったり、避難所運営マニュアルを作ったり。交流を通して災害対応を身近に感じる機会にした▼アルミ缶を使って非常食を一緒に作ることもあった。2013年に始まり、16年度からは隔年で交互に訪問をした。活動はすでに一区切りついているが、直接見聞きしたことはそれぞれの記憶に残り、語り継ぐことにつながるだろう▼災害時に被害を最小限に食い止める「減災」の必要性が指摘されている。大切なのは、平常時からの意識付けだと現地に支援に入った経験のある諏訪中央病院(茅野市)の看護師から聞いた。自分や家族の命を守るために何をすべきかイメージし、できることから取り組むことが肝心だ▼信州に津波は来ないが、地震が起き得ることに変わりはない-。かつて諏訪市を訪問した宮城県内の高校生の言葉だ。語り部とまではいかなくても、子どもたちの例もあるように、互いに学び合うことが災害を風化させないきっかけになる。

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