2021年3月14日付

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インターネット上で語らう会議機能を使いこなす人が増えてきた。普段の居場所から参加する気軽さ、安心感はオンラインならでは。肩肘張らずに話せる気がする。映像に見栄えを盛る自分用の照明まで市販されて人気だそうだ▼「それでも対面でしか酌み取れないことがある」と子育て支援施設のスタッフはこぼす。新型コロナウイルスの影響で休館を余儀なくされてからオンラインで交流、相談を始めた。会話は弾むがつかみきれないものがある。「そこに本音があるのに」と歯がゆがる▼学生の就活も今はオンラインが主流。でもやはり得られる情報には限りがあるそうで、先日、諏訪で2年ぶりに開いた就職ガイダンスでは学生も企業担当者も「人柄や思い、社の気風が伝わった。やっぱり対面はいい」とほっとした表情だった▼遠隔でも顔を見て話せる最先端技術をもってしても人の心はつながりにくい。文章だけならなおさらだ。昨今、電子メールが広く浸透して日常の意思疎通に欠かせない手段になったが、「退職届もメールで一言、それっきり」と企業社長たちは嘆く。利便は時に隠れみのにもなる▼行政からの情報発信も相変わらず不評の声を聞く。役所間の通達文やデータをそのまま住民に通知しても、心に響くどころか理解にすら届かない。今どきの伝達は簡便。それだけに伝え方には相手への気遣いと工夫のひと盛りが欠かせない。

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