2021年4月10日付

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車にもソーシャルディスタンス―。実施中の春の全国交通安全運動の交通指導所ではそんなプラカードが掲げられた。車間距離が縮まることは事故の危険性が増すことを意味する。新型コロナ時代の交通安全標語として言い得て妙だった▼昨年6月に施行された改正道路交通法では、幅寄せや急ブレーキなどの行為を「妨害運転罪」と規定し、最長で5年以下の懲役を科すなど罰則が強化された。後を絶たないあおり運転防止へ効果が発揮されればいい▼県警は2月、あおり運転の被害者や目撃者からの情報を受け付ける「あおり通報BOX」をホームページ内に開設している。街なかで車を走らせていると、「後方録画中」とドライブレコーダーの存在を意識させるステッカーを貼る車も増えてきた。あおり防止へ講じられる策はさまざまだ▼車間距離の大切さを知らせる講習会も開かれている。保護者対象の講習会では車が時速40キロで急ブレーキをかけた場合に停止までに乾燥路面で約17メートル、凍結路面では40メートル以上前方で止まることがあると講師が説明していた。参加者は「車はすぐには止まらない」ことを実感していた▼日常の運転では気を付けていても、少しの気の緩みで危ない場面に遭遇する。ついつい速度が上がることもあり得る。焦りは禁物。コロナが収束して人の距離は縮まっても、車間は一定の「ソーシャルディスタンス」を心掛けたい。

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