中村不折の書の大作 原村の中澤さん所蔵

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中澤家に伝わる中村不折の書について説明する中澤吉美さん。祖父が営んでいだ料亭に掲げられていた

原村在住の中澤吉美さん(84)宅に、洋画家・書家の中村不折(1866~1943年)の作品が伝わっている。中澤さんが祖父から譲り受けたもので、縦約80センチ、横約3メートルの大作。本紙で1月から2月にかけて3回掲載した特集「明治の画人・中村不折―その知られざる仕事」を読み、改めて作品の来歴や制作年代を知りたいとの思いが強まったという。「作品を書いてもらった経緯について祖父にもっと聞いておけばよかった」と、不折と祖父の関係に思いをはせている。

作品は、右から「和気洽昌辰」と読む。落款には「為中澤氏」「不折題」とある。”為書き”があることから、個人的に書いてもらった作品と分かる。中澤さんの祖父は中澤市平さんといい、東筑摩郡本城村(現筑北村)の出身で、昭和28(1953)年に亡くなった。市平さんは明治時代から亡くなる少し前まで、茅野市宮川で料亭「苦楽園」と置屋「大和屋」を営んでいた。作品は苦楽園の大広間に掲げられていたという。

「こんなに大作だから料理屋に飾るものとして、合った言葉を書いてもらったのだろう。どこか色気のある字だ」と中澤さん。「子どもの頃は『面白い字体だな』くらいに思っていた。中澤家の歴史が詰まっているのでこれからも大事にしたい」と話している。

興味のある人には見学も受け入れている。問い合わせは中澤さん(電話0266・79・3112)へ。

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