2021年5月12日付

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伊那市の夏を彩る市民祭り「伊那まつり」は、2年連続で開催を見合わせる方針が決まった。前身の「勘太郎まつり」から数えて64回目となる伝統の祭り。例年は熱気あふれる市民踊りや花火大会で大いに盛り上がる。コロナ下とはいえ、一抹の寂しさを感じる▼新型コロナウイルスの収束が見通せない中、今年も各市町村を代表する祭りが相次いで中止になっている。地域おこしや活性化を目的とした住民参加型の祭りで感染リスクを回避するのは難しい。主催者として苦渋の決断を迫られた結果だろう▼駒ケ根市の「天竜かっぱ祭り」を主催する東伊那、中沢、下平3区の実行委員会は一昨年の前回祭りを最後に開催を取りやめる方針を決めた。感染症の影響に加え、運営に携わる住民の高齢化や運営費用の課題もあり、3区の総意として判断したそうだ▼関係者によると、祭りを巡っては厳しい経済情勢下での寄付金集めの難しさやマンネリ化を指摘する声がアンケート調査などを通じて寄せられたという。昨年の開催を見送ったことで今後の対応をじっくり協議することができ、惰性に陥っていた祭りを見直すきっかけにもなった▼祭りには準備の煩わしさや負担も多いが、地域の絆を強め、元気にする効果も期待される。より良い形でつないでいくことが望ましい。今年の中止を前向きに捉え、その必然性や在り方を改めて考えてみるのもいい。

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