清水多嘉示の石膏原型 東京の彫刻展に出品

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クッション材や木枠で保護し、左右1体ずつトラックに積み込まれる石膏原型「みどりのリズム」

八ケ岳美術館(原村)で昨年3月から1年余り展示されてきた彫刻家・清水多嘉示(たかし)の代表作「みどりのリズム」の石膏(せっこう)原型が東京で開催される特別展に出品されている。昨年の開館40周年記念展で武蔵野美術大学から借り受け、清水の代表作として大切に展示してきたが、特別展に展示後は所蔵先の同大学に戻ることになる。

東京での特別展は、「日仏をつなぐ彫刻芸術の系譜-戦後の具象彫刻を牽引(けんいん)した彫刻家たち」(26日~7月9日、日仏会館ギャラリー)で、公益社団法人日本彫刻会50周年記念事業の一環。歴代の同会理事長ら30人余りの代表作が並ぶ予定で、中でも清水作品は貴重な”石膏原型”という点で、目玉作品として展示されるという。

石膏原型とは、彫刻家が制作した粘土のオリジナル作品を石膏で型取りした最初の型。彫刻家のヘラや指の跡が残り、表面の質感の情報量が多い。鋳造が終わると処分されてしまうため、現在でも鑑賞できることは貴重という。

24日に行われた搬出作業は谷中田(やちゅうだ)美術(東京)が担い、スタッフが大切に梱包し、トラックに積み込んだ。同館学芸員の塚崎美歩さんは「この1年余りは石膏原型とブロンズ像が共に楽しめた貴重な時間だった」と振り返った。

搬出作業に立ち会った特別展実行委員で彫刻家の間島博徳さん=上田市=は「『みどりのリズム』は清水の代表作であるとともに、日本の野外彫刻にとっても記念すべき作品。原型からは清水が作品に向かった息遣いが感じ取れる」と価値を語った。

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