2021年8月1日付

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8月は1年の中で最も水道の使用量が多くなるそうだ。汗を流すシャワーをはじめ、家庭用プールでの子どもの水浴び、庭木や畑への散水、玄関先の打ち水―。暑さが厳しくなり、ほかの月よりも水を使う場面がいくつも思い当たる▼国土交通省によると、1人が一日に使う水の量は平均で286リットル(2017年)。内訳はトイレ80リットル、風呂70リットル、炊事66リットル、洗濯46リットルなど。世界の平均とされる68リットルと比べると、ふんだんに水を使っている実態が浮かび上がる▼水ジャーナリストの橋本淳司さんは小学校での出張授業で、世界保健機関が「一日に最低限必要な水の量」と定める50リットルで生活できるか質問した。シャワーだけで60リットルを使う生活を送る児童たち。無意識に多くの水を使っていることを知り今の生活や世界の実態を考える機会になったようだ。著書「100年後の水を守る」で紹介している▼水と生活の質の関係は密接。途上国の多くが清潔な水の確保を課題に抱え、世界的にも人口増を背景に水源確保の重要度は高まる。日本の恵まれた環境に感謝したいが、市町村などが運営する身近な水道も、施設の老朽化や人口減少に伴う使用量低下により事業環境は芳しくない。将来の大きな課題だ▼きょう1日は、国交省が定める「水の日」。7日までは「水の週間」でもある。いつものように蛇口に手を伸ばしつつ、当たり前のありがたさを考えてみたい。

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