2021年8月20日付

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今月上旬。高気圧に覆われて福井県など日本海側は高温となり、海面水温が摂氏30度を超えた。この水温上昇が、味が濃くておいしいケンサキイカの釣果に影響したという▼このイカ釣りに適した水温は18~24度。漁期には水深20~120メートルの生育しやすい温度帯や餌場に群れていて、船上からその群れを探し当てると数が多く釣れる。今年も7月までは順調だった。だが8月上旬の急激な海水温上昇で、イカは群れずに分散し釣果が減った。今後、高い海水温が常態化すれば、イカは激減する▼気象庁によると、日本近海は昨年までの過去100年間で平均海面水温が1.16度上昇した。今年8月上旬の海面水温を見ると、日本付近は30度を超えている海域が多い。海水温が高ければ、沸かした風呂の蓋を開けたままにしたように水蒸気が出続ける▼このところの雨は、梅雨時のように張り出した冷たい空気のオホーツク海高気圧と、温かい空気の太平洋高気圧の間にある前線に、海から上がった水蒸気たっぷりの温かい空気が流れ込んで降り続く。海のない長野県だが海の影響は十分に受けている▼今月公表された国際機関による気候変動の報告書では、世界の平均気温が「産業革命前と比べ約1.1度上昇」し、「10年に1度の豪雨」は1.3倍に増えたという。イカばかりでなく、ヒトが生き続けられる温暖化対策と向き合っていかなくてはならない。

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