諏訪地方キノコ出始め 気温、雨とも「もう一息」

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収穫した60本のマツタケを箱詰めする諏訪松茸山十きのこ組合の藤森昌弘さん(右)と原隆一さん

収穫した60本のマツタケを箱詰めする諏訪松茸山十きのこ組合の藤森昌弘さん(右)と原隆一さん

諏訪地方で山のキノコが出始めた。極端に出足が早かった昨秋に比べると1週間以上遅れたが、秋の味覚の王様マツタケも9月以降の雨と地温低下に反応し、「ある程度は収穫できるようになった」と生産者。ハナイグチ(ジコボウ)など雑キノコの出来具合はまちまちで、豊富な経験と知識を持つ名人らは「湿って雰囲気のいい山もあれば、乾いている山もある」と現況を語り、この先の雨の降り方が豊凶を分けるとみている。

諏訪市南真志野の諏訪松茸山十きのこ組合は16日、採取権を持つ市内の山で60本のマツタケを収穫。作業所内には豊かな秋の香りが漂った。収量が増えたのは12日ごろからで、原隆一さん(79)は「昨秋より10日遅いが、その分高温障害が少なく、出足はまずまず」とする。

マツタケは地中の温度が19~18度以下になると芽が作られ始め、その後に厳しい残暑や雨不足に見舞われると打撃を受ける。全国一を誇る県内のマツタケ生産量は年平均30トンで、昨秋は雨にも恵まれて58.3トンの豊作だった。組合は、今月下旬に予想される厳しい残暑を警戒し「次第に涼しくなり、さらにタイミングよく雨が降ってほしい」と望む。

マツタケ産地・同市後山の料理店「松茸山荘」は、24日から今季の営業を始める予定でいる。経営者の遠藤猶善さん(66)は「9月上旬の雨で山は湿っているが、出ている所と出ていない所があり、ばらつきが大きい。予約客をすべて受け入れられるか不透明」。夜を含め気温がまだ高めといい、「あと一段階下がれば」と話す。

県きのこ衛生指導員の1人でキノコ採り歴60年の小池平一さん(75)=原村=は、八ケ岳山麓について「マツタケも雑キノコも全般的に遅れ気味だ」と言う。人気のハナイグチは「先ごろに一度パーッと出たが、パタリと止まってしまった」。自身が出向く一帯では、近くを流れる渓流の水量がキノコの出来具合の目安になるといい、「今年は流量が少ない。まだまだ雨が足りないと言える」とみる。

「出ている山もあれば止まった所もある。先が読みにくい」とは同じく指導員の矢澤博さん(69)=岡谷市。「山が乾くのは良くない。10月にかけていい雨が降れば、山の色が変わるころにクリタケやシメジ系も出るだろう」と見通している。

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