下馬沢川土石流 推定1万立方m以上土砂流出

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茅野市宮川高部の下馬沢川で5日夕の大雨により発生した土石流で、県の派遣要請を受けた国土交通省の専門家が9日、現場を調査し、推定1万立方メートル以上の土砂が流出したとの見解を明らかにした。土石流は大量の雨で上流の山腹の表層が多数崩壊し、沢筋の両岸と底が浸食されて発生したという。依然として川には大量の土砂が溜まり、水の流れが元通りになっていないため、「少ない雨でも川の氾濫が起きる可能性がある」とし、堆積土の早急な撤去を呼び掛けた。

調査したのは国土交通省国土技術政策総合研究所の山越隆雄・砂防研究室長ら3人。本流の沢筋を国道152号の展望施設付近から下った。県道岡谷茅野線から約2キロ上流の地点をはじめ複数で崩落地を確認。沢筋には両岸や底が削り取られた跡が見られた。山越室長は、住宅や道路など広範囲に大量の 土砂が流れ込んだ原因について、川に土砂が堆積し、随所で断面が狭まったためとした。地下を通る水路「暗渠」や橋の下にも土砂が溜まっていた。

県が設置する3カ所の砂防施設ではそれぞれおよそ数百から1000立方メートルの土砂をせき止めたが、容量を超える土砂が流出した。県道岡谷茅野線から上流約400~500メートル地点から複数箇所で複雑にあふれ出た。県道から上流約250メートルまでには1メートルを超える大きな石が多数確認された。調査は本流とは別に土砂流出が起きた支流など全域で実施できなかったため、崩落地の数は現時点で不明。

今後の対応について山越室長は「すぐに川の土砂を撤去する必要がある。再び雨が降ると土砂が溜まるので、砂防施設の土砂も撤去して」と指摘。調査報告を受けた県は今後、土砂の撤去を進めるほか、恒久対策の検討を行う。

1万立方メートルを超える大量の土砂流出があったにも関わらず、死傷者がいなかったことについては山越室長は「率直に素晴らしい。橋で土砂がせき止められたからと言って避難が楽だったとは思わない」と話した。

県道岡谷茅野線神宮寺交差点│高部東交差点間の通行止めの解除には土砂の撤去や地元との調整が必要で県は「現時点では見通せない」とした。

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