地場産野菜列車で直送 JR東日本が実証実験

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「JRE農業ステーション」で採れたてのブロッコリーを確認するJR東日本職員と生産者ら

JR東日本は14日、辰野町のJR辰野駅に設けた農産物集荷所「JRE農業ステーション」を拠点に、地場産の野菜を列車で首都圏へ直送する実証実験を始めた。在来線の普通列車から特急列車へ積み替えながら運ぶ方法により、朝採りの野菜を都内で即日販売する企画。当面は少量の取り扱いとなるが、貨物車でなく客車を使うことでより円滑に短時間で輸送できるという。11月末まで週2回行い、消費者の反応や販売実績をみながら拡大展開を検討する。

同社は6月、業務提携する農業総合研究所(和歌山市)と協力し、辰野駅構内の空きスペースに農業ステーションを開設。地方と都市部をつなぐ事業の第1弾として、トラックによる陸送で中京圏などへ野菜を届けている。

今回は鉄道事業者の強みを生かして、列車による輸送の実証実験を進める。農業ステーションで登録農家が出荷したブロッコリーを重さ約7キロの箱詰めにし、JR職員が辰野駅から普通列車に持ち込み乗車。岡谷駅で特急に積み替え、都内のJR八王子駅にある生鮮食品販売の直営店で1個250円で販売する。

朝採り野菜を詰めた箱を普通列車に運び込む=JR辰野駅

初日の作業では、商品確認から箱詰め、列車への持ち込みがスムーズに行われた。一般乗客の利用に支障が出ないよう、箱を荷物と同様に床に置いたり、特急車両では車内販売員の準備室に保管したりと工夫して輸送した。

同社事業創造本部の今井俊克さんは「首都圏ではコロナ禍の巣ごもり需要があり、地方の農産物を鮮度の高いまま提供する意義は大きい。農家にもメリットがあるビジネスとなるよう、輸送の物量や品目を検討したい」と話した。

登録農家で、ブロッコリーの出荷を担う宮崎真悟さん(37)=原村=は「朝採った野菜を東京の消費者にすぐ食べてもらえるのは、生産者としてうれしいこと。これをきっかけに県外へも販路を広げられれば」と期待していた。

農業ステーションには、町内のほか上伊那や諏訪地方などの農家約20人が登録しており随時募集中。陸送分は今秋の収穫物から集荷対象となる。問い合わせは同研究所営業担当(電話070・4825・5253)へ。

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