「諏訪式。」小倉美惠子さん 歴史講座で講演

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諏訪市公民館などが開いている歴史講座の「聞く」で、「諏訪式。」をテーマに講演する小倉美惠子さん

諏訪市公民館や市博物館などは、「歩く」「見る」「聞く」「読む」ことを通して諏訪の歴史風土や魅力を再発見する「歴史講座」を開いている。「聞く」講座は24日に開講し、市文化センターを会場に11月まで全4回。初回は、諏訪地方特有の風土や産業、ゆかりの人物などを掘り起こしたノンフィクション「諏訪式。」の著者で作家・映画プロデューサーの小倉美惠子さんが講演した。

初回講座は、「『諏訪式。』~『清らかな心象』が導く先へ~」をテーマに約100人が受講。小倉さんは「幻燈ものがたり」と題し、写真などを映しながら影絵のように話を進めた。

日本の近代産業は生産性や効率化を追求し、競争原理が組み込まれた「直線」的価値観を持つのに対し、諏訪地方の初期の製糸業は蚕という命と向き合い、自然への畏れと祈りを内包する「円環」的世界観を持ち得たのではないか-と指摘。江戸時代に諏訪の人々が江戸・大森ののり問屋に奉公して店を構えるようになったことにも触れ、個々の店は諏訪明神への信仰によって横のつながりを持っていたと紹介した。さらに「一つ一つの粒粒のような諏訪人は、真ん中に諏訪湖を置いてつながっているのではないだろうか」と、「私たちの勝手な妄想」としながら語った。

「諏訪は知れば知るほど分からないことに出合わせてくれ、目や耳や心を開き、深い世界へと導いてくれる」と小倉さん。「これからも諏訪からの学びを通じて考え、表現する旅を続けていきたい」と語った。

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