ドローンで長距離配送 伊那市がサービス開始

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長距離配送サービスの開始にあたり、デモ飛行を行うドローン

伊那市は16日、河川上空を飛行ルートとして飛行距離10キロを超える小型無人機ドローンによる長距離配送サービスを始めた。市が昨年8月から長谷で取り組んでいるドローンを使った買い物支援サービス「ゆうあいマーケット」に導入し、配送エリアを新たに市野瀬、杉島まで拡大。地図情報大手のゼンリン(北九州市)との連携により高精度な3次元(3D)地図データを活用し、安全で長距離の飛行が実現した。

高齢化が進む中山間地域では移動困難者の増加が課題となっていることから、市は通信大手のKDDI(東京)やゼンリンと連携し、ドローンによる物流システムの構築を進めてきた。ゆうあいマーケットはドローンを使って遠隔地まで商品を配送し、物流の効率化を図るとともに、日常の買い物に不便を感じている買い物弱者を支援する仕組みで、昨年8月に本格運用がスタートした。

飛行距離はこれまでドローンポートのある道の駅「南アルプスむら長谷」駐車場から中尾までの6.6キロだった。新たな配送エリアでは市野瀬まで8.4キロ、杉島まで10.3キロある。ゼンリンと連携した「INAドローン アクア・スカイウェイ事業」により高精度な3D地図データを活用し、三峰川や美和ダム上空を飛行ルートとして構築することで、建物や障害物を回避し、安全で長距離の飛行が可能となった。

当面はドローン2台態勢で運用。ともに1日1往復で、市野瀬、杉島についてはその日の注文状況によって、どこまで飛ばすか判断するという。集落支援員が地元のスーパー・ニシザワ高遠食彩館から道の駅まで注文された商品を運び、ドローンに積み替え、各集落の拠点まで配送。最後はボランティアが利用者宅まで届ける。

月~金曜日の平日に行っており、利用料は月額1000円。伊那ケーブルテレビジョン(伊那市)の画面からリモコンで注文でき、午前11時までに注文すれば、その日の夕方に受け取れる。

同日は長谷の「気の里ヘルスセンター栃の木」で記者会見が開かれ、市とゼンリンが新産業技術推進に向けた包括連携協定に調印した。白鳥孝市長はあいさつで「精緻な3D地図を使い、国内でも例のない定期的な長距離飛行で、狭い所を飛ぶ技術的な課題も解決できた。より多くの皆さんに荷物をお届けできる」と力を込めた。

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