2022年2月10日付

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諏訪市役所は優しい。こんなおべんちゃらを書けば、読者諸兄から「軽率だ」「分かってねえな」とお叱りを受けそうだ。優しいと言っても市役所の《階段》のことですから、どうぞご安心を▼仕事柄、さまざまな役所に出入りをする。諏訪市役所の階段は1段の高さが他に比べて2センチほど低く、傾斜も緩い。段数は2~3段多いが、太ももへの負担は軽い。踏面は広く、下りは安心感が勝る。市庁舎車両管理係の許可を得て階段の高さを測ったら16.5センチで、建築基準法が定める小学校児童用の数値とほぼ同じだった▼5階建ての市庁舎は1968年に完成している。63年から市長を5期20年務め、アイデア市長と呼ばれた岩本節治市長の時代だ。氏の回顧録には、市庁舎建設を前に「内部の仕様は各課課長たちの意見も入れて専門家に依頼した」とある。それ以上の説明がなく、階段の高さが課長の優しさなのか、今となっては分からない▼岩本市政は産業・経済の急激な発展と潤沢な市税収入を背景に、温泉統合や水道水確保、市庁舎建設、高島城復興、駅前再開発、文化センター買収などの大型事業を次々実現し、「県下に誇る中核都市」を築いた▼それらの施設が今、更新時期を迎えている。景気は低迷し、人口減と高齢化、財政の硬直化が進む。14日には新年度予算案が発表される。市民の福祉増進を図る市役所本来の優しさを示してほしい。

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