伊那市高遠町の美和発電所 大規模改修を起工

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起工式の神事で、「鍬入の儀」に望む参列者たち

県企業局は22日、大規模改修工事を行う美和発電所(伊那市高遠町)の起工式を同所で開いた。改修後の最大出力は1万3000キロワット(改修前比6.6%増)で、約1万3200世帯分(同比約700世帯分増)を賄い、2025年に運転を開始する予定。約30人が参列し、二酸化炭素削減や再生可能エネルギーの普及・拡大を担う施設として無事に完成することを願った。

美和発電所は1958年に建設。県運営の発電所としては第1号になる。企業局が管理する23の水力発電所のうち、最大出力は2番目に大きい。建設当時は職員が交代制で24時間、発電機を監視し、手動で操作していたという。その後、自動制御化や遠方監視制御化などが進んだ。

企業局は、県の進める二酸化炭素削減に向けて、所管する発電所の改修工事を推進している。美和発電所は老朽化した施設を更新する計画で、建物だけでなく、ダムから水を取り入れるゲート、川に水を戻す放水路、さらには送電線の取り換えも行う。

新施設は、最新のデジタル技術を取り入れた保守の簡素化、発電機の運転に油類の使用を避けた水質汚濁対策を図る。自然エネルギー固定価格買い取り制度(FIT制度)を適用し、事業性も確保。改修後の発電量は伊那市全世帯の約47%に相当するという。

災害対応にも配慮し、発電機に自立運転機能を導入。周辺地域の停電時に、発電所と美和ダムの管理事務所などで必要な電力を自前でつくる。このほか、学習施設としての側面も持たせ、発電機の部品類を展示する見学スペースなどを設ける計画だ。

起工式に先立ち、神職による祝詞奏上など神事が執り行われた。企業局の小林透県公営企業管理者は「今日まで地域の皆さまに支えていただいた。新しい時代の課題に正面から果敢に挑戦し、これまで以上に多くの方々に親しまれ、地域になくてはならない発電所を目指したい」と述べた。

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