法光寺の熊野観心十界曼荼羅 複製し公開

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諏訪市の法光寺が複製し公開している色鮮やかな曼荼羅の絵

諏訪市の法光寺が複製し公開している色鮮やかな曼荼羅の絵

諏訪市岡村の法光寺(小口秀孝住職)は、戦国時代から江戸時代にかけて女性の僧りょが持ち歩き、救いを求める女性たちに解説したという絵「熊野観心十界曼荼羅(まんだら)」を複製し、公開している。極楽と地獄の様子や人の一生が克明に描かれ「心の持ちようで死後の行き先が決まる」と諭す内容ともされる。物余りの時代と言われる昨今。小口住職(65)は「この絵を見て子どもたちが何かを感じ取ってもらえれば」と話す。

同寺は、地獄の様子を描いた地獄絵図(5枚)を一昨年、複製した。小学生や保育園児にこの絵図を見せ「悪いことをすると地獄に行ってしまう」などと説明すると、「いいことをすると行ける天国(極楽)はどうなっているの」と問い掛けられた。

このため地獄と極楽、そして人の生涯がひと目で分かるこの絵の複製を絵師に依頼。このほど色鮮やかに出来上がった。

絵には「心」の字を中心に、上方右から左にかけて出生から亡くなるまで人の一生が描かれている。赤ちゃんから老人に至るまでその時々の姿と、梅から桜…モミジ、雪をかぶった枯れ木―と四季の木々が人生に沿った形で描かれてもいる。

下には悟りの世界とされる声聞(しょうもん)、縁覚(えんがく)、菩薩など4仏の世界と、「六道」と言われる地獄道、餓鬼道、畜生道などの世界もうかがえ、これら「十界」が絵の名前に由来しているとされる。

大きさは縦約2・5メートルで、横約1・5メートル。当時、持ち歩いた絵図より大きいと見られるという。

かつて各地の寺院では正月やお盆などに極楽図や地獄図などを展示。すると、眺める子どもたちにお年寄りが「悪いことをすると地獄に落ち、えんまさまに舌を切られる」などと声を掛けていたいう。

こうした光景もあまり見られなくなり小口住職は、子どもたちに「心に感じてもらえるものがあれば」とする。同寺境内にある手長神社御柱祭のある13日も展示、公開する。

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