江戸時代に足掛け17年にわたる日本全国測量を成し遂げたした伊能忠敬がその一歩を踏み出したのは1800年閏4月、55歳の時だった。江戸から奥州街道を経て津軽半島を越え、蝦夷地へ。意気揚々と北に向かう姿が目に浮かぶ▼9年後、九州に向かった第7次測量の往路は中山道を通り、諏訪湖や諏訪地方の村々も測量した。幕府の命を受けた忠敬と伊能測量隊18人は下諏訪宿本陣岩波家に宿泊した▼その際の献立表は岩波家で大切に保存されてきた。今年2月、28代当主の岩波太佐衛門尚宏さん(52)が200年以上の時を経て測量隊に提供された料理を再現した。「食から江戸時代を感じられるような下諏訪の観光につなげたい」。新たな目標に向けて第一歩を踏み出した岩波当主の熱意が伝わる▼測量家として名を残した忠敬だが、天文学にも長く関心を寄せていた。隠居して江戸に移った後、50歳を過ぎてから天文学を学び始める。師は天文学者で19歳も年下の高橋至時だった。もしも高橋の門弟にならなかったら全国測量はなしえなかったといわれる▼新年度を迎え、心機一転。いくつになっても何かを始めるにはいい時期だ。クラス替えや進学、就職、人事異動。社会の変化は激しく、若者世代が先を行く分野も多い。忠敬がつくった家訓にあるように後輩の意見もなるほどと思えば取り入れる。そんな姿勢で私も新たな一歩を踏み出した。
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