県立歴史館に山城資料 宮坂武男さんが寄贈

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県立歴史館で寄贈した鳥瞰図などの資料について説明する宮坂さん

県立歴史館で寄贈した鳥瞰図などの資料について説明する宮坂さん

山城の研究者で長野県と周辺の城と館の跡を踏査してきた宮坂武男さん(84)=岡谷市湖畔=が調査内容を記録した野帳と山城の鳥瞰(ちょうかん)図約3000カ所分と写真などの資料を県立歴史館(千曲市)に寄贈した。20日に同館で阿部守一知事からの感謝状が伝達された。、笹本正治館長は「(資料は)県民の宝。次の世代にきちんと伝えたい」と活用を約束した。

宮坂さんは教員として茅野市永明小学校校長、岡谷市教育委員長などを経ながら約半世紀にわたって城館の調査を続けてきた。平面図を作るだけでなく、美術教師ならではの特技を生かして当時の様子を鳥瞰図で描き、一般にも分かりやすく山城の姿を伝えてきた。

著書に長野日報での連載をまとめた「図説 山城探訪」や「縄張図・断面図・鳥瞰図で見る 信濃の山城と館」のシリーズなどがあり、今年はシリーズの中から60の城をより抜いた「宮坂武男と歩く 戦国信濃の城郭」を出版した。

笹本館長は「宮坂先生は県の山城研究を一気に進めた。先生の仕事をいかに乗り越えるかが後に続く者の課題」と業績を評価。鳥瞰図などの資料を「山城を県民に理解してもらうため、いろんな場所で機会があるごとに使っていきたい」とした。

宮坂さんは「多くの先輩が汗みどろになって歩いた道をたどり、必死にやぶの中をはいずり回った」と研究活動を振り返って周囲の支えに感謝。「資料は家にあったら死んでしまう。歴史館で活用して、郷土の宝である城跡をいい形で上手に残してもらえれば」と期待した。

県立歴史館では近世の城と城下町10カ所を取り上げて発掘品を紹介する企画展「信濃国の城と城下町」を2月28日まで開催中で、宮坂さんの鳥瞰図の一部も展示している。

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