ニュース回顧 湖周地区最終処分場

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諏訪市板沢の最終処分場建設予定地を10月中旬に視察する湖周行政事務組合議会議員。

諏訪市板沢の最終処分場建設予定地を10月中旬に視察する湖周行政事務組合議会議員。

ごみの焼却灰を埋め立てる一般廃棄物最終処分場が諏訪市に建設されることが決まって5年半。岡谷市、諏訪市、下諏訪町でつくる湖周行政事務組合は10月4日、諏訪市湖南の板沢地区に建設すると発表した。だが、周辺地区への説明が建設地公表後になった進め方などに対し、下流域に当たる辰野町の住民が反発。事前調査の実施時期が遅れるなど組合は計画の進展へ厳しい状況に直面している。

諏訪市は選定理由について市内のごみ焼却灰を埋め立てていた最終処分場が市東部の角間新田にあり、平地部の豊田には、し尿処理施設があることから、西部の山間地で用地を模索。板沢は湧水が比較的少ないなど水質への影響が回避できる点などを挙げる。

組合は施設について屋根などで覆われた「クローズド型」で、灰の安定化に使った水は施設内で循環利用し、河川には放流しないと説明。30年間で発生する灰約6万立方メートルのうち3万立方メートルを埋め立て、残りは民間業者に処理を委託する方針だ。

「建設ありき。下流側に配慮が足りない」「良い施設だとしても信頼関係が築けなければスタートできない」。10月中旬から辰野町内の4回を含む計8回開いた住民説明会。同町では反対意見が相次ぎ、平出区や沢底区は計画の白紙撤回を決議している。

最終処分場をめぐる状況に、金子ゆかり諏訪市長は「板沢の皆さんとは対話を重ね、受け入れを決めていただいた。その思いを大切に進めたい。(反対している)辰野町の住民の皆さんの気持ちは正面から受け止め、丁寧に説明していきたい」と話す。

組合は21日、11月にも始める予定だった地形測量などの事前調査を来年1月に着手する方針を示した。「建設地の特性を把握し、安全性を担保しながら、住民理解を深めていきたい」とするが、辰野町の住民との溝は埋まっていない。組合側には丁寧な対応と周辺住民を含め納得した形で事業が進むよう知恵を絞って取り組む姿勢が求められる。

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