中ア鹿流入ルート把握必要 駒ケ根でシンポ

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上伊那地方の市町村や国、県の関係機関でつくる中央アルプス野生動物対策協議会(会長・杉本幸治駒ケ根市長)は20日、増殖が懸念される中アのニホンジカ対策に関するシンポジウムを駒ケ根市東町のアイパルで開いた。関係者ら約150人が参加。講演や事例報告、パネルディスカッションを通じ現状への理解を深め、今後の対策について考えた。参加者からは行動追跡調査を活用した捕獲や、南アルプスから流入するルート把握の必要性などが指摘された。

事例報告で南信森林管理署は、センサーカメラや全地球測位システム(GPS)による調査結果を報告。下伊那郡松川町の片桐ダム上流や飯島町の与田切川上流で多くの鹿が確認されていることや、駒ケ根市の中田切川上流にすみ付いている鹿が里山近くまで移動している様子を示した。県も中ア北部や木曽側南部で行っている行動追跡調査の状況を紹介し、木曽側で捕獲を計画していることを説明した。

パネルディスカッションでは、基調講演も行った国立研究開発法人森林総合研究所研究ディレクターの小泉透さんが、鹿の繁殖率の高さなどから「これから拡大スピードに拍車がかかる」と予測。行動追跡調査を活用した効率の良い捕獲方法を検討すべきとした。同署の久保芳文署長も「中アでの行動把握だけでなく、南アからの流入ルートを見つけてシャットアウトしたい」と話した。

捕獲体制については、南ア食害対策協議会でも活動する信州大学農学部の竹田謙一准教授が「南アの協議会のように、団体の枠を超えてざっくばらんに意見交換できる雰囲気づくりを」と注文。杉本会長は「猟友会を中心に関係機関で連携したい」と述べた。

協議会は昨年2月に設立し、シンポジウムは初めての事業。今後は構成団体や南ア食害対策協議会と連携して状況の把握や情報共有に努め、来年度から本格的な事業に着手していく。

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