「藤森栄一賞」に佐藤雅一さん 県考古学会

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県考古学会は19日、考古学研究の発展に貢献した個人・団体を対象とする「藤森栄一賞」の選考委員会を諏訪市内で開き、42回目となる今年は新潟県津南町教育委員会の佐藤雅一さん(58)=南魚沼市=に贈ると決めた。縄文時代草創期の研究や、地域の文化資源の発信活動で多くの成果を出している点を評価した。

佐藤さんは同町教委文化財班に所属し、信濃川上流域遺跡調査の成果を基に縄文研究を推進。1950年代に行われた本ノ木遺跡発掘調査については、編集責任者として5カ年かけて報告書をまとめ、出土品を整理したり遺跡の構造を示したりした。

また、「津南学」の提唱に携わり、歴史や民俗、環境などの文化資源の魅力を地域内外に発信。長野県栄村とにまたがる苗場山麓ジオパーク認定に向けても中心的な役割を果たした。

選考委は12人で構成し、全国から推薦された10人・1団体から佐藤さんを選んだ。笹沢浩委員長(78)=長野市=は「地域の考古資料をはじめとする文化資源から全国的な研究活動を展開し、さらには地域の活性化にまで発展させている」と評価。「地域史研究と後進育成を進めた藤森栄一の精神に相通ずるものがある」と述べた。

諏訪市出身の在野の考古学者・藤森栄一(1911~73年)の功績にちなんで設けた賞。佐藤さんは「藤森先生の著作を読んで考古学の基本的な勉強をしたので(受賞は)大変光栄。自分は信濃川・千曲川水系の先史社会の地域研究をしてきただけであるので、賞の権威を汚すことのないよう今後も精進していきたい」とコメントした。5月の県考古学会総会に合わせて授賞式を行う。

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