リニア工事でのブッポウソウ保護 中川で調査

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JR東海と県飯田建設事務所は25日、中川村の小渋ダム周辺で、毎年4月下旬から飛来する渡り鳥ブッポウソウの保護を目的に、巣箱を掛けるための現地調査を行った。リニア中央新幹線建設事業の関連工事に伴うもので、調査には同村で野鳥保護活動を継続する「ブッポウソウの里の会」(伊佐榮豊会長)の役員も同行。親鳥の営巣条件を満たし、巣箱が掛けられる高木などを選定した。

JRと県は現在、リニア中央新幹線長野工区の南アルプストンネル工事に関連し、発生土を運ぶ県道松川インター大鹿線の改良工事を実施。県道では新たな2トンネルを掘削しており、多くの工事用車両が県道に架かる四徳大橋などの営巣地を通過する。このため里の会は「工事中の一時的な避難先」として、橋北側の森林地帯に営巣地を移す対応を続けており、JRと県は昨年、保護活動に協力する方針を固めていた。

四徳大橋は里の会が保護活動をする以前から欄干への営巣が確認されており、過去最高で3ペア、昨年実績で2ペアが子育てをしている。この日の調査には同会役員で県希少野生動植物保護監視員の初崎津釣さん(62)や事務局の担当者、JR、県、施工業者ら計13人が参加。橋西側の駐車場から小渋ダムの湖岸を歩き、巣箱を掛けた場合に前方が広く開け、営巣に適した松や杉の木などを選んだ。

初崎さんは「高木でなくても営巣適地に立てた長い鉄パイプの先端に巣箱を付けても親鳥が入る可能性は高い」と説明し、「四徳大橋は工事用車両の通過により振動や騒音が多くなり、親鳥が営巣しない懸念もあるので、橋北側に巣箱を掛けることで営巣地が移ることを願っている」と期待した。

県は「トンネル工事と営巣が共存できる環境を選びたい」とし、JRは「里の会の皆さんの意向を踏まえてブッポウソウが営巣できる環境整備に努めたい」と述べた。両者は同会の助言を受けながら今月中に木製巣箱を作成し、調査地点周辺約5カ所への巣箱掛けを行う。同会によると昨年、村内に飛来したブッポウソウは過去最高の15ペア。目視による確認で11ペアが約40羽のひなをかえした。四徳大橋では5月2日に初飛来を確認している。

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