リンドウの産地守ろう 生産者8人に苗配布

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リンドウ苗の特徴や栽培方法を生産者に説明する渡辺さん(左端)

茅野市が生産者と進める「りんどう再興プロジェクト」で育てたリンドウ苗の配布が15日、同市湖東山口の渡辺貞男さん(81)のハウスで行われた。4年目の今年は、前年より60枚多い育苗トレー260枚(苗3万3280本分)の注文を受け、湖東、米沢、豊平各地区の生産者8人(前年度比2人増)に手渡された。

同市のリンドウ生産は、1952年ごろに八ケ岳山麓の自生株を採取し栽培したのが始まり。生産者は90年代前半に200人を超えたが、高齢化や後継者不足、出荷までの長い育苗期間と土壌障害に対応する広い農地が必要なこともあり、現在は30人程度にまで減少している。

市花でもあるリンドウの産地を守るプロジェクトは2013年1月、市と生産者の懇談をきっかけに始まった。3年必要だった育苗期間を2年に短縮し、病気を防ぐため、育苗場所を露地からトレーに変更。渡辺さんと牛山義登さんが育苗管理を担っている。

プロジェクトは苗代の半額を県、4分の1を市が負担するため、生産者は市場価格の4分の1程度の自己負担で購入できるのが特徴。1月27日の種まきや、その後の苗の間引きといった作業には注文者も参加しており、「生産意欲が年々高まっている」(市農業支援センター)という。

苗の配布で、渡辺さんは「かわいがっていい畑にしてください」と語り、根付くまでの十分な水やりを促した。栽培歴約30年でプロジェクトに当初から携わる樋口明男さん(86)=同市北大塩=は「茅野市はリンドウ栽培に適した気候で品質、収益性も高い。若い人に経験を引き継いでほしい」と願っていた。

農業支援センターによると、生産者数は高齢化から横ばいの傾向で、本格的な産地再興には新規就農者を増やす必要があるという。来年度は同市の品種「ネオブルー」の生産に乗り出し、ブランド力の強化に取り組む予定だ。

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